GALLERY MoMo Projectsでは、10月15日(土)から11月19日（土）まで、福島淑子の旧作展「Back to the Past Memories」を開催いたします。

　福島淑子は1985年長野県生まれ、2009年武蔵野美術大学造形学部油絵学科を卒業、大学在学中の2006年にシェル美術賞展で審査員賞、2007年には同美術賞でグランプリを受賞しました。2014年には信濃新聞社の時事コラムの挿絵などを手掛け、『ヒョンナムオッパへ：韓国フェミニズム小説集』の装丁に選ばれるなど活躍の場を広げ、ピゴッチコレクション、ベネトン財団などに作品が収蔵されています。

　作品は人物を主体とし、ポートレイトや複数の人物による構成が、やや暗めの色調で個性的な人物表現を展開してきました。描かれる人物の顔に施される色彩はその表情と共に多様で、独特の眼差しは時に深く内面を表出し、見る者に突き刺さるほどの強さを持って迫るほどでした。

　新作は、そういった初期からの特徴的な福島自身の感情や内面の表出というよりも、過去の記憶を元に制作されました。新作の人物たちは、身近な人や知らない人の映像や写真と頭の中にある記憶のイメージで描かれ、以前よりも写実的な描写へと変化しています。

　本展は、両国で開催される福島淑子の個展「Iridescent Memories」に合わせて開催されます。過去の作品も新作で見られる変化をより鮮明に感じていただければ幸いです。